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元警察官に聞いてみた!AI警備システム「アジラ」違和感検知の可能性

- アジラの違和感行動検知と職務質問の関係性について -

今回はアジラの顧問で元埼玉県警捜査官の齋藤氏に、これまでのご経歴と、アジラのプロダクト、そしてAI×警備の今後の社会実装についてお伺いました。本年より、弊社プロダクトのAI警備システム「アジラ」を、元埼玉県警という観点からさらに磨きをかけるべくご参画いただいた齋藤氏。現場のご経験も豊富で、かつてはあの反社会的勢力(マル暴)の捜査主任官をも務めた、いわば違和感を見抜くプロから見た、アジラAIの可能性について迫ります。

 

 

<齋藤顕(さいとうあきら)氏>
1981年埼玉県警を拝命。警察署の交番及び機動隊勤務を経て、25歳で刑事となる。35年の在職中25年間を刑事として、刑事部機動捜査隊・捜査二課等に所属して、重要凶悪事件、選挙違反事件、贈収賄事件、大型詐欺事件更には、反社会勢力組織による組織犯罪捜査の捜査主任官として、多くの事件を解決してきた。

2011年警察庁⻑官官房に出向し、警察内部の不祥事案等を所掌とする監察部門、訴訟業務を担当し、2015年埼玉県警に戻り警察本部の本部⻑補佐官兼監察官として内部監査、警察職員に対する総合教養を担当し、退職後、上場企業や各種団体の危機管理顧問として、弁護士・税理士等法務事務所と提携して、企業コンプライアンス等の危機管理コンサルタントとして活躍している。


── 初めに齋藤様ご自身について教えてください。
警察官を拝命して36年従事してきました。警察はとても異動が多くて、私もこの間20数部署を渡り歩きました。主は刑事部門でしたが、警部時代に交番・パトカー等を管理指導する地域部に2年在籍しました。この部署では職務質問の達人が集まる職質指導班の課長補佐を担当しましたが、班員たちのその実力に圧倒されました。班員たちは、パトロールに出かければ、職質によって窃盗・薬物・銃刀法違反等が適用される犯罪を必ず検挙してきました。

当初は、彼らの天性から生まれ持った才能であって、他の警察官には取得できないスキルと理解していましたが、そうではなく誰にでも伝承できる技術であることも教えてもらいました。テレビドラマでは、刑事だけが犯人を捕まえていますが、実は日本の警察の犯罪検挙の約80パーセントは、制服を着て街頭活動をしている地域警察官(交番やパトカー勤務員)です。日本の警察が優秀で治安が良いのも、実は地域警察官のこうした地道な活動で成り立っているのです。このポジションに携われたことは、現在も大変役に立っております。


──アジラのAIは、人が目で見て感じる違和感行動をAIで検知するというコンセプトですが、「職務質問」はまさに違和感を察知する警察官独自技術かと思います。職務質問する際、警察官の皆さんは何をもって声をかけているのでしょうか。

確かに、職務質問は警察法2条に根拠を持つ警察官に与えられた権限であり、犯罪捜査の「端緒」として位置づけされます。先ほども説明しましたが、その手法は、警察官でしか実現できない特別な技術ではなく、伝承可能な一定のロジックが存在します。
職質指導班を担当していたある日、班員たちに同行し職質によって次々に検挙するその実力を目の当たりにしたときに、「どうしたらこれだけ正確に不審者を見分けることができるのか?」と尋ねました。班員たちは一様に「職質は個々の能力ではなく、不審者を見分ける一定のロジックが存在するので、それを理解して実践すれば誰でも達人になれますよ。」と当たり前のように説明してくれたのです。つまりは、「不審者の行動は、その場所に存在する違和感であって、その見分け方には一定のロジックが存在する。」これを聞いたときに、今までの職質に対する考え方が一変しましたね。

繁華街・住宅地・農村地帯など、その場にいる人(通行する人等)には必ず目的がありますので、その行動は場所ごとに自然発生した一定のルールが存在します。そのルールに溶け込んでいない人が職質のターゲットになるわけです。例えば駅に向かう繁華街で、極端に歩く速度が遅いなど、その場のルールに従っていない人、つまりは違和感のある者には、別の目的や理由が必ずあります。しかも、そうした行動をとる者が、過去の事例から薬物使用者や、刃物を携帯するものが数多く検挙されているという結果を踏まえれば、停止させて質問することで犯罪の発覚と抑止につながる確率は極めて高いということです。

職質の達人たちは、常に特定の場所においてルールに従っていない人物を見つけることに集中して、違和感のある人物を発見する確率を上げています。この場所ごとに定められた人の行動のルールを把握することが、職質の基本的なロジックということになるわけです。
アジラ社の違和感検知AIは、まさにこのロジックを潜在的に活用した技術だと確信しています。現在の技術も世界で指折りですが、その精度を上げるために更なるAI学習を積んでいけば、職質の達人が24時間休むことなく稼働していることと同じになるはずです。犯罪や事件事故の発生を確知する「端緒ツール」として、確実に結果を示すことは間違いないものと信じています。


── 就任いただいて数か月、アジラのプロダクトに対する率直なご感想をいただけますか?
 
カメラ毎で自律学習し、通常から逸脱した行動に対してアラートを出すという概念は、警察官が「違和感」を感じ職務質問をする判断材料となる「場所」的要素を考慮した非常に面白いアプローチだと思います。人が取りうる行動は、建物の立地や人通りに大きく依存すると言われています。この画角毎での自律学習で、その場所で起こりうる通常行動をAIが学習し、人が感じる「違和感行動」をAIでも表現できるようになりますね。人が「ん、この人は何をしているんだろう?」と注視したくなる行動を検知できる点、職務質問するときと同じような「些細な違和感」をAIが自分で検知してしまいます。


重要なのはアラートに対してどのような行動をとるか

── 電車内での無差別殺傷事件や建物からの飛び降り自殺など、物騒な事件が後を絶ちません。このような事件を未然に防ぐには?

これは当たり前の話になりますが、突発的に発生する全ての事件事故を100%防止することは、残念ながらいかなる技術をもってしても不可能です。未然防止とは、100%の結果を求めず、例えば施設内の安全対策であれば、想定される事件事故の発生を極力できないように、施設の構造や人の導線など安全対策に向けた整備をすることに尽きます。その中でも、アジラ社の違和感検知AIは、人が見逃しそうな違和感を確実にキャッチしてアラートを出します。重要なのはこのアラートに対して、どのような対応をするべきかを定めていくことだと考えています。
また、最近目立つ駅や商業施設での事件は、不動産管理会社または委託先の警備会社の管轄で、現場警備員の人手不足や高齢化(約半数が60歳以上)により、実務経験の乏しい又は未経験者の方が従事されている傾向があります。こうした欠点を補うためにも、施設内の不審者(違和感のある者)や事故の予兆を事前に確知する端緒として、テクノロジーとの共存は必要不可欠で、まさにアジラのプロダクトはこれらの課題を解決してくれると私は思います。


AIと人の共存で事件事故を未然に防ぐ新しい警備方式

── 実際に商業施設やオフィスビルといった施設へアジラを導入することで、具体的にどんなメリットがあると思いますか?

施設内の防犯カメラすべてにアジラを導入した場合、もちろん暴力行為や転倒などと分類して通知してくれる点 <プロダクトの詳細はこちらの記事をご覧ください>、重大な事件事故が発生した場合は重宝すると思います。しかし、実際の現場ではそのような緊急事態はかなり少数かと思います。

アジラで検知できる行動一覧

 

アジラで検知する行動の大半は「違和感行動」で、重要な事件事故に直結する行動以外も入ります。これらが意味することは、それはあくまでも「予兆行動」であり、未だ顕在化する前の潜在的な行動であること。つまり、それらの行動を現場警備員に通常とは異なる「予兆行動」としてお知らせしておくことで、事件事故が起こる前の対策を講じる余地を与える、この部分にアジラの違和感検知AIが真の力を発揮すると私は思います。ここは他社には真似できない、アジラ独自の技術ですね。AIで全て解決しようとするのではなく、AIと人との共存で事件事故を未然に防ぐ新しい警備方式です。今後は巡回や立哨といった業務の一部が、アジラによって代替されるのではないでしょうか。

もちろん、今お話しした内容以外にも、実際に使っているうちにお客様で気付く本プロダクトの価値はもっとたくさんあると思います。実際の現場警備にあたる人が使って初めて気付くこともあると思いますので。すでに導入している企業様では、徐々に成果も出始めているとのことで、世の中の防犯カメラがアジラ化するのも時間の問題かもしれませんね。

── 齋藤様、ありがとうございました!



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