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違和感検知で次世代の安全体験を。全日警様の取り組み事例

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(向かって左:商品開発部 開発一課長 山崎達郎氏 右:商品開発部 担当部長 大久保融氏)

 

『体温(ぬくもり)のあるセキュリティ』を経営理念に掲げ、警備業務において全国トップレベルの品質と実績を持つ株式会社全日警。同社は警備での「違和感検知アノラ」の活用を進めています。お取り組みにはどのような背景や課題があったのでしょうか。同社商品開発部開発一課長の山崎達郎氏と商品開発部担当部長の大久保融氏にお話を伺いました。

 

お客様の安全第一、警備業の難しさとは

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ーー現状の警備業界の課題は何になりますか?


山崎達郎氏(以下、敬称略):警備業界はAIの影響でなくなる業界と言われることもあります。今後のことも踏まえて、お客様も警備ロボットなどに興味を持ち始め導入していますが、まだまだ品質が十分ではない印象もあります。人が行う警備とはどういうことがなされていて、その品質を担保するとはどういうことなのか。これらをしっかり見せ、理解していただくことが業界の大きな課題としてあります。


ーー今お話にも出た警備ロボットについてどうお考えですか?


山崎:大きいビルでは導入され始めています。導入実証は華々しく行いますが、その後は玄関など限られた場所のみで活躍している印象です。今後の課題としては、移動している状態での画像解析は難しい事、また段差があったり、フロアをまたいでの警備が難しいなど行動が制限されていることなどがあります。

なお、人の警備とロボットの警備について、大きな違いがあります。それは危機が迫った時、緊急時にロボットには権限が足りない事です。人の警備では群衆を押しのけてでもお客様の安全を確保する必要があります。また、同じ対応でもお客様の気分を考えて対応方法を変化させる事も人の警備では重視しているところですが、今のところロボットには難しい状況と考えています。

 

ーー警備に関して会社として大事にされていることはなんですか?

 

山崎:人としてできることをもっとも大事にしています。設備会社や清掃会社なども警備サービスをするようになり、ノウハウを知らなくても単純化された警備ソリューションはいろいろと出てきました。その中で品質を保ちつつお客様に満足していただくためには、人としてできることを徹底しなければならないと思っています。中でも大切にしていることは、人としての体温(ぬくもり)です。契約内容ということはありますが、その中で融通を利かせてできることは極力対応するようにしていますし、契約自体も一律ではなく、お客様ごとのカスタマイズしているというのも強みです。

 

ルールがないことの強み、現場にあふれる「違和感」

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ーーアジラを知ったきっかけから教えていただけますか?

 

大久保融氏(以下、敬称略):インターネット・ニュースで知り、その後展示会で実際に技術を確認させていただきました。侵入や滞留を検知するサービスはありますが、「違和感」というむしろ多少曖昧な言葉に惹かれました。警備の現実では常に曖昧な事象が起こっているためです。

 

ーーAsilla SDKについてどのような印象がありましたか?

 

山崎:第一印象はSDKライセンスの価格がかなり廉価なので、もしかしたら早々になくなってしまうのではないかと心配しました(笑)

内容や機能などについては、コンセプトの段階から評価しており、既存のカメラに搭載できますし、SDKとしてパッケージ化もされていて導入しやすかったです。また、「違和感」という曖昧なものをむしろ売りにしているので、現実をよく見ていて、リアルな現場の状況を理解しているなという印象です。

実は監視カメラは無視されることがあるんです。例えば、オフィスや商業施設の搬入ルートでルール違反をしたとき何のお咎めもないと、「なんだ、やっても大丈夫なのか」、とルール違反が常習化する事もあります。しかし常に人が監視することは難しく、AIであっても検知すべき項目は様々です。そこで御社の違和感検知で通常と異なる行動を網羅的に検知し、注意や警告ができれば牽制にもなると考えています。

 

目指すは「警備省人化」というゴール

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ーー警備会社が見ている項目とは例えばどのようなことになりますか?


山崎:具体的には、不審者、不審物、徘徊者、地べたに座る人、人の目の届かないベンチで長時間居座る人、場所にそぐわない荷物、長時間置いてある物などです。これらを条件で定義していこうとすると、意図したものが入らなかったり、逆に異なるものを含んでしまったりと、なかなか難しく時間がかかります。

警備会社が見ているものはルールに反するなどで項目としては100を超えたりするのですが、その項目を1つ、2つ検知しても、警備する側の負担は実はあまり変わりません。また、巡回チェックリストは別にありますが、オフィスエリアでの営業外時間の際は対応が異なるなど、時間や場所に合わせて変化させています。
そうした中で、頻度の少ない項目を一つ一つ定義することは大変なため、「違和感」という大きなくくりで検知できるところは、人が気づきにくい頻度の少ない項目を確認することができ、大変役立っています。

 

f:id:kawamotoasilla:20210922194132p:plain(左:Asilla SDK導入済み監視カメラ(全日警本社)右:Asilla SDKによって違和感行動が検知され、アプリ内に通知がきている様子)

 

ーーお試しいただき、今後どのようなことを考えていますか?また、アジラにご期待いただくことも教えてください。


山崎:防犯を一般化したときに、お客様の検知したい項目に明確な定義がない場合があります。その場合、ルールベースの画像認識技術では満足した結果がなかなか出ていないのが現状です。警備に関して深い知見がなければ、そこでマーケティングやコンサルティングの要素を入れてもうまくいかない場合が多く、違和感検知はこのような検知項目が明確でない場合に特に活躍します。正直人の判断自体が曖昧だから完全に明確にはできないのですが、人の判断をより活かす技術として、活用させていただきたいと思っています。

 

大久保:製品やソリューションも評価しています。今後もどんどん発展していただくことを期待して、早めに有償ライセンスを購入し、意志を表明させていただきました。リリースはもう少し先ということですが、人物同定(・MCT)に関しても早めに試したいです。同じ人物の可能性があるというアラートだけでも役立ちます。警察ではないので、一人に絞り込む必要はないと考えています。100人中数人くらいにまで絞り込めると運用しやすいと期待しています。

警備業界は労働人口が減っていくことにより、省人化しなければなりません。最終的な目的が安全である以上、AIが人の完全な代替はできないと考えています。その中で、「警備省人化」というゴールを目指しつつ、人々の安全を支えていきます。その可能性の壁にアジラさんは一緒にぶつかってくれると期待しております。

 

ーー承知しました!ありがとうございました。