2018年10月秋。
アジラの8名(日本4名、ベトナム4名)は、信州にて『湯けむり温泉開発合宿』を実施致しましたので、ご紹介させて頂きます。
みなさまの湯けむり開発合宿の参考になれば幸いです。
開発合宿の目的
二泊三日、温泉旅館に籠り、ひとつのテーマを集中的に発展させるのが目的です。好きな時に温泉に浸かりながら、のんびりリラックスしてテーマに集中できる環境に身を置く、という赴きです。
各人のテーマは以下の通り。
- Robot + AI, Kimura(Representative Director)
- Deep One-Class Classification, Nguyen Thanh Hai(CEO@Asilla Vietnam)
- Patent, Minagawa(CFO)
- TennisBallCorrecter, Mimura(CDO)
- Lifting-from-the-Deep-release, Nguyen Viet Thai(CTO@Asilla Vietnam)
- ***** Secret ***** , J.Aizawa (IT Coordinator)
- ***** Secret ***** , Nguyen Hai Nam (AI Researcher@Asilla Vietnam)
- 「何でも知ってる猫ちゃん」, Le Tuan Anh (IT Innovator)
※「***** Secret *****」はテーマ非公開です。
一見すると意味不明ですが、このプレゼンターは先の『ONE JAPANハッカソン』でLINE賞を受賞するほどの実力者で、ハッカソンやアイデアソンといった短期決戦に長けており、タイトル一発でオーディエンスの心をわしづかみにしました。
旅館の女将さん曰く「ねえ動くの?これ動くの?ねえ、どこに人工知能ってのがあるのかしら。まあ不思議ねえ~。私の仕事も無くなっちゃうのかしら?!」と、ワクワク顔で質問攻めにされたので、「安心してください。女将さんのお仕事のサポートはできても、女将さんの代わりをするのは無理です」とお伝えしました。
開発合宿で失敗したこと
初日にテーマを発表し、最終日にプレゼンを行う形で執り行われました。プレゼンの詳細は残念ながらこちらでは書けませんが、運用面において「あってよかったもの」と「失敗したこと」を以下に記します。
みなさまの湯けむり企画のお役に立てれば幸いです。
【あってよかった】
- ポータブルのプロジェクター
- 電源タップ
- ケーブル類一式(MBPのIF→HDMI変換など)
- 旅館の女将さんの理解
- 最後に必ずアウトプットするという強い意志
予約する際に女将さんに電話で「開発合宿」の趣旨を伝えており、「いずれこの合宿での成果が、世界を変えるような発明になるかもしれない」とお伝えしたところ、かなりノリノリでサポートしてくださいました。
何も説明しないと「変な集団がパソコンや各種機器を持ち込んで、何か怪しいことをやっている」だけになってしまいますので、女将さんの理解というのは非常に重要なポイントと思われます。
笑顔で入館、立つ鳥跡を濁さず、笑顔で退館、を心がけました。
【失敗したこと】
- ネット回線の弱さ
- 布団の敷き方の誤認識
それぞれどういうことか説明します。
まず、ひとつ目のネット回線は、 ホテルや旅館の「WiFiあります」≠「開発できます」ということです。複数名で同時に接続するとダウンするような脆弱な回線で、ライブラリのダウンロード等にかなり手間取りました。ここは自前でモバイルルーターなどのインターネット回線を用意するべきでした。
次の「布団の敷き方」に関しては、唯一日本に在住している Tuan Anh氏が「まず畳にシーツを引いて、その上に横になり、その上に敷き布団をかける」という激しく誤った情報をベトナムチームに流布してしまい、次の日はみんな腰に違和感を持っての起床となりました。
お調子者に知ったかぶりさせずに、ネイティブ・ジャパニーズのチェックを入れるべきだったと猛省した次第です。
開発合宿の成果
大きく二つありました。
ひとつは各自テーマの進展です。
こちらは残念ながら詳細を語ることはできません。いわゆる一つの企業秘密なのですが、驚くべきレベルの発表が3つありました。
いつもと違った雰囲気、いつもと違ったメンバー、いつも食べないものを食べたり、畳に座布団を敷いて、緑茶をすすりながら集中してみると思わぬ閃きがあるようです。
AI時代の必須スキルであり、イノベーションの必須要素でもある「クリエイティビティ」は、このような心理的な刺激がひとつの発動条件になるのでは。
クリエーティビティー【creativity】の意味
創造性。独創的なこと。「クリエーティビティーが要求される」「クリエーティビティーを発揮する」出典:デジタル大辞泉(小学館)
次に、相互理解による良好な人間関係の構築です。
あなたは普段、仕事用の「キャラ」を作っていますか?合宿で、二泊三日、ずっと一緒にいるとそれを維持することはまずできません。上司であれ、部下であれ、その本質をさらけ出すことになります。一緒に温泉に入るので、それこそ素っ裸でのお付き合いです。
合宿の前後の人間模様を観察し、その後の業務の流れをウォッチしましたが、相互理解というのは裸の付き合いから生まれるものだと実感しました。特に日本チームと深く親しくなったベトナムチームが、その感覚を母国に持ち帰ってくれたようで、ビデオやチャットのコミュニケーションに暖かみがアドオンされたように感じれられます。
ぜひ皆さんも湯けむりで裸の付き合いを!!









以上です。
日本のIT技術者の皆様のクリエイティビティに少しでも貢献できればこれ幸いでございます。
秋の信州、快適ですよ(^▽^)/
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