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「違和感」に着目している点が高評価。「深川ギャザリア」における「違和感検知アノラ」の実証実験

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深川・木場地域の新たなアイデンティティの確立"をコンセプトに誕生した「深川ギャザリア」。新旧の文化が交差する土地を再開発されて生まれた同施設を手掛けるのは、光ファイバーや電線、ワイヤーハーネス等を製造する非鉄金属メーカー、株式会社フジクラです。

「深川ギャザリア」に設置されている防犯カメラには、「違和感検知アノラ」が導入されており、現在はその実証実験中です。お取り組みにはどのような背景や課題があったのでしょうか。

同社不動産事業部門長の金原 正明氏と、つなぐみらいイノベーション推進室室長の平船 さやか 氏にお話を伺いました。

 

不動産事業部 部門長
金原 正明 氏

新規事業推進センター つなぐみらいイノベーション推進室 室長
平船 さやか 氏

 

愛される“まち”づくりを目指す「深川ギャザリア」

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ーー 貴社の不動産事業と、深川ギャザリアについてお聞かせください。

金原 正明 氏(以下、敬称略):不動産事業としては、深川ギャザリアの運営が中心となっています。

ギャザリアは、GATHER(集まる)+AREA(エリア)+IA(国や地方を表すラテン語由来の接尾語)からなる造語で、人・モノが集うエリアを表しています。
ロゴマークは、マークに配した赤、緑、青がそれぞれビジネス、ショッピング、アメニティを表し、その3要素が共存する様をイメージしています。同時にテナントさんにも安らぎを与えるような空間をご提供して、長く居ていただきたいと考えています。

2000年には第1号のテナントさんとして、イトーヨーカドーさんが入居しました。そこから順次ビルがだんだん増えてきまして、今はビル数で7棟です。テナント、オフィスビルで常時1万数千人、多い時には2万人近い人が訪れている場所です。

この大きな施設の警備は、警備会社さんに業務委託でお願いしております。ただ、将来のことを考えますと、人材がうまく確保できないような時代がくることも考えられます。また、人の目だけでは行き届かない部分もあるので、監視カメラを施設内に導入しています。

 

ビルの経年劣化や警備員の人海戦術に課題感

 

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ーー 深川ギャザリアで抱えていた課題をお聞かせください。

金原:ギャザリアにも防災センターが設置されていますが、そちらで6名の警備員さんに常駐してもらっています。施設全体では、20名ほどの警備員さんに対応していただくという、有人警備を行っています。

事件とまではいかないのですが、年に何回かは予期せぬ出来事が起こります。そうした出来事に対応するため、警備員さんの体制を強化し、オフィステナントや外来からのお客様の方にご安心をいただいておりました。

しかし、ビルの経年劣化が進むと、やはり設備は陳腐化していきます。警備だけでなく、より安らぎを感じていただくためには、新しい技術をタイムリーに導入していくことが重要だなと考えたのが2020年のことです。

その一環として、弊社のつなぐみらいイノベーション推進室からアジラさんをご紹介いただきました。

 

未来社会の課題を解決する、つなぐみらいイノベーション推進室

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ーー つなぐみらいイノベーション推進室についてお話を聞かせてください。

平船 さやか 氏(以下、敬称略):これまで弊社はお客様に製品を提供することで社会課題を解決してきました。しかし、現代の変化が早い時代においてはお客様を通じてだけではなく、我々が直接課題を解決することも、アプローチとして必要だと考えたのです。

そこで、つなぐみらいイノベーション推進室が設置され、「未来社会の課題を解決する」というビジョンを掲げました。その中ではさらに、Energy & Industry, Advanced Communication, Life-Assistance, Mobilityという4つの事業分野を決めました。

しかし、直接課題を解決するとなると、今までのやり方では通用しません。そこで広くパートナー企業が必要であると考え、スタートアップ企業と協業を進めていくこととなりました。「2030年」という少し先の未来に対して新しい事業を起こしており、目線を同じくするスタートアップ企業を探していくこととなったのです。そうする中で、あるイベントでアジラさんと出会い、お付き合いが始まりました。

ーー お取り組みに繋がった背景をお聞かせください。

平船:AI解析を担うスタートアップ企業の中でも、「違和感」に着目している点に興味を惹かれました。さらに、すでにアルゴリズムを確立されており、異常な行動を「普段とは違った行動=違和感」として定義付けられていることは、特に他社とは違う特徴と考えました。

何か協業したいなと考える中で、ギャザリアをスマートシティのように実証実験の場にしたいという考えが生まれ始め、AIやロボットの導入を行おうということになりました。その中で、安心・セキュリティを考えた際に、アジラさんはすごく親和性が高いのではないかということで、お声がけさせていただき、現在の実証実験に繋がりました。

 

「検証が進むたび、ゴールに近づいているのではないでしょうか」

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ーー 深川ギャザリアに「違和感検知アノラ」を導入されてみて、どのような感想をお持ちでしょうか。

金原:第一印象は、こんなものか、正直に言って、まだまだだな、という感じですね。

検数率の確度が高くないと、かえってお客様にご迷惑をおかけすることもありますので、そのあたりが課題です。裏を返せば、まだまだ伸びる余地がいっぱいあります。

違和感検知の精度がまだまだだと感じた一例に、高齢者の行動も検知していたことです。深川ギャザリアにはクリニックもあるので、車椅子に乗ったお年寄りや歩くのが遅い方など、行動パターンが多岐に渡ります。最近ですと、アルコールで手指消毒をする行動も違和感として検知したり。ただ、そうした行動パターンが増え、学習が進めば認識できる行動パターンが増えてくるのではないかと。

平船:最初から100%の精度であれば、AI開発はいらなくなります。我々はこれまでさまざまなスタートアップ企業とお付き合いさせてもらっていましたが、機能のフィードバックが早いだけでも、1つの成果だと思ってます。まだまだ課題は多いものの、そこにチャレンジしていく意味では熱心に取り組んでいただいているなと感じています。検証が進むたびにブラッシュアップされており、どんどんゴールに近づいているのではないでしょうか。

ーー お取り組みのゴールについて教えてください。

金原:警備員の削減です。そうなれば、我々としてアジラさんの製品を選ぶメリットが生まれます。警備員を増やすという方法だけでは、より安全で安らげる空間を、コストを抑えながら提供することはできません。

深川ギャザリアで「ライフアシスタンス」を実現する

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ーー 今後の展望について教えてください。

金原:深川ギャザリアでは、防災やCO2の削減といった環境問題に対して取り組んでいかねばならないと考えています。環境に配慮した街、災害に強い街であるということをベースとし、CSR・CSVも行なっていきたいです。

具体的には、オフィステナントさんに提供ができるようなレストラン街を充実させたり、今回のお取り組みのような防犯設備の拡充も進めていきたいですね。

平船:「ライフアシスタンス」はけっこう幅が広い言葉です。不動産部門では、近隣住民やテナントさんに安らぎと安全を与えることが大事なのではないでしょうか。例えば、子育て世代のサポートができる街や働き方改革、コワーキングスペースなど、それらが実現できる街にしていきたいですね。

ーー ありがとうございました。