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広大なスタジアムを最先端のAIで効率的に管理。「町田GIONスタジアム」の守りを担う、違和感検知アノラの導入事例

「町田を世界へ」を掲げるプロサッカークラブ、FC町田ゼルビアのホームスタジアムである「町田GIONスタジアム」。都心から最寄り駅までおよそ30分というアクセスの良さと自然に囲まれた立地という特徴を持つ反面、多方面から入園することができ、遮蔽物も多いことから敷地全体の管理に課題感がありました。

現在の「町田GIONスタジアム」に設置されている防犯カメラには、「違和感検知アノラ」が導入されています。導入にはどのような背景や課題があったのでしょうか。スタジアムの管理、運営を行なう石川 宏幸 所長と、FC町田ゼルビアの伊東 祥明 氏にお話を伺いました。

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日本体育施設株式会社
町田市立野津田公園 指定管理者
所長
石川 宏幸 氏

株式会社ゼルビア
FC町田ゼルビア
パートナー事業部
伊東 祥明 氏

 

FC町田ゼルビアと共に成長する「町田GIONスタジアム」

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ーー 「町田GIONスタジアム」についてお聞かせください。

石川 宏幸 氏(以下、敬称略):正式名称は町田市立野津田公園内にある、町田市立陸上競技場となります。「町田GIONスタジアム」はネーミングライツで決定した愛称です。 このスタジアムの1番の特徴は、都心からスタジアムの最寄り駅までおよそ30分ほどというアクセスの良さにも関わらず、緑豊かな自然環境の中に立地していることです。都会では見られない野鳥や植物も観察でき、まさに自然の中でスポーツを楽しむことができます。

町田市はもとより、近隣の多摩や八王子からも様々な利用目的でご来園頂いており、公園全体の来場者数は年間でおよそ26万人、「町田GIONスタジアム」(以下、スタジアム)単体で15万人となっています。

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伊東 祥明 氏(以下、敬称略):私たち「FC町田ゼルビア」(以下、ゼルビア)は、町田市を本拠地とする、J2リーグ加盟のサッカークラブです。「町田GIONスタジアム」がチームのホームスタジアムであり、毎年のJリーグシーズンではホームゲームが開催されています。私たちの成績や人気が、スタジアムの来場者数に強く影響していまして、おかげさまでここ数年で増加傾向にあります。

石川:その結果、2014年頃からどんどん施設が大きくなっており、現在では6階建てのメインスタジアムと照明塔や大型モニターを完備する立派なスタジアムになりました。今年の2021年春期には、J1基準をクリアする「1万5千人以上が入場可能なスタジアム」への改修が完了する予定です。

運営者の目が届かない安全面のリスクに課題感

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ーー スタジアムの運営では、どのような安全面の課題があったのでしょうか。

石川:不特定多数の方々が多方面から入園することができ、かつ、丘陵地帯の緑が豊かな場所に位置することから樹木といった遮蔽物が多いため、運営者の目が届かないリスクがありました。

実際に起きてしまった事例として、2011〜2013年の期間に公園内で多発した「自販機荒らし」が挙げられます。夜間警備を行っていましたが、巡回の隙間を縫って発生しており……。

また、その頃は防犯カメラがまだ普及していない頃でして、それを受けて2016年に防犯カメラを設置しました。現在では、駐車場付近や自動販売機、スタジアム各所を防犯カメラで監視しています。

被害額こそ大きなものではありませんでしたが、公園管理上の観点から見過ごすことはできません。

伊東:家族連れで観戦に来られるファンやサポーターの方々が多く、我々ゼルビアももっと多くのファミリー層に安心してご来場いただきたいという願いがあります。ですので、安心安全、かつ快適なスタジアムであることが必須の条件であると考えていました。

「違和感検知アノラ」で効率的な防犯体制の強化へ

f:id:YudaiVlog:20210329011226j:plain ーー 「違和感検知アノラ」を導入された経緯をお聞かせください。

伊東:スタジアムの改修工事が進み始めた2020年に、アジラさんにゼルビアの「パートナー」になっていただいたことが直接的なきっかけです。町田に本社を置くスタートアップ企業として世界を目指すアジラさんは、「町田を世界へ」を掲げるゼルビアと似た目標を掲げているなと親近感を感じました。

そして実際にお話を伺う中で、「違和感検知アノラ」が安心安全で快適なスタジアム環境を整えていく上で有用であると感じるようになったのです。

「違和感検知アノラ」では施設内の防犯カメラの映像からトラブルになりそうな違和感行動を検知することができます。防犯カメラの映像を常時モニタリングすることは無理ですが、「違和感検知アノラ」ならトラブルのアラートがあったときだけ対応すれば充分であり、大幅な効率改善が見込めました。

また、本件と同じようなAIを活用した安心安全への取り組みをしている他のサッカークラブもないことから、先を越されないうちにゼルビアが1番最初に導入しようと考えたのです。

石川:「違和感検知アノラ」の導入には大きなコストがないことから、施設的にも問題ないと判断して導入を決定しました。 

稼働までに負担はなく、精度の向上とプライバシー保護を実感

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ーー 「違和感検知アノラ」はどのように設置されたのでしょうか。

石川:既存の防犯カメラのネットワークに対し、「違和感検知アノラ」のデバイスを置いてカメラの映像をストリーミング処理しています。防犯カメラとLANケーブルをつなぐだけの簡単な設置だったため、稼働までにこちらの負担はありませんでした。ほとんどはメールでのやりとりで完結しています。

ーー 「違和感検知アノラ」では、日常の行動を正常行動としてAIに認識、学習させます。そこから外れた行動を「違和感行動」として検知するような仕組みです。

実際に検出された映像をご覧になった感想をお聞かせください。

石川:最初はすぐに理解するのが難しかったのですが、実際に説明を受けた上で映像を見てみると、違和感行動がどういったものであるのか、またどのように検知されるのか理解できました。こうしてAIが映像を取得し、どんどん精度を上げていくのだろうなと感じましたね。

また、動画では身体の動きだけ、骨格だけが検出されており、個人情報が保存されていないことも驚きでした。しっかりプライバシーも保護されていると確認できて、安心しました。

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▼導入後の成果

計測期間:2020年 12月 1日 ~ 2021年 01月 24日(55日間)
対象カメラ:3 台
未検出回数:0 件(目視確認済み)
通過人数:合計 14,557 人
違和感行動の検知回数:合計 225 件
確認回数:平均 4回/日 
実際の事件 / 事故回数:0 回
システムダウン:0 秒

 

ーー カメラ映像を現場側の AI(エッジAI)が 24時間モニタリングし、違和感行動を検知した場合には、アジラ社のスタッフのスマホアプリに通知、個人情報が隠ぺいされた状態で現場の状況を確認。

万が一、緊急性や事件性を要するものを目視確認した場合は、施設管理者様にご連絡する、というフローで2か月運営しました。見逃し0、違和感行動の検知は合計225回、そのうち緊急性や事件性を要するものは0件となりました。

「天空の城 野津田」の守りの一翼を担う違和感検知アノラ

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ーー 今後の展望についてお聞かせください。

石川:町田市民の税金を使って作られた「町田GIONスタジアム」を有効活用していくため、これまでにない活用方法も模索していきたいです。一例として、スタジアムを使ったウェディングや太鼓の演奏のイベントなどがすでに決まっています。

また、最先端の技術を用いた、安心安全な公園であることをしっかりお伝えし、皆さんに喜んで使っていただけるような公園運営を引き続き心がけていきます。

伊東:「町田GIONスタジアム」は小高い丘の上にある立地から、「天空の城」という名称で親しまれてきました。外観も、どこか城を思わせるようなデザインですよね。そこで、2021シーズンよりホームゲーム会場を「天空の城 野津田」と称し、新しいプロジェクトを展開していきます。

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この「天空の城 野津田」では、「守り」「政治の場」「住まい」という3つの理念を掲げています。特に一番最初に掲げている「守り」にあたるのが「違和感検知アノラ」です。「町田から世界へ」「町田を世界へ」はアジラさんとゼルビアの共通した理念です。地域へ貢献しながらも、お互いに切磋琢磨しながら、天空よりさらに上を目指していきたいなと思っています。

ーー ありがとうございました。